それは麻薬のような愛だった
少し残念そうな声色に聞こえたが、気にしないことにした。
頭は痛むがシャワーを浴びたい。そう思い雫が自分の服を探すためベッドを下りようとすると、引き寄せられ抱き締められた。
「いっちゃん?どうしたの?」
「……」
どうも様子がおかしい。もしかしたら昨日、何か余計なことでも言ってしまったのだろうか。
「ねえ…昨日私、何か変な事言った?」
そう聞いても、全く答える様子はない。
訳はわからないが抵抗する理由もなくそのままジッとしていたが、何故か一向に離してもらえない。
「…いっちゃん、私シャワー浴びたい」
痺れを切らして雫がそう言えば、ピクリと身体を震わせようやく身体が離れた。
「…一人で行けるか」
「うん、もう酔いは醒めたから」
ベッドから降りて服を集めながらドアに向かって歩く。頭は痛いが平衡感覚はしっかりしている。
シャワーを浴びればこの頭痛も少しは落ち着いてくれるだろうか。そんな期待を込めながら洗面所へ向かい、浴室でシャワーを借りた。
湯気で曇ったガラスをスッと撫でると、そこで初めて雫は自身の体の違和感に気付いた。