『ゴールデンゴール』
27


1週間後の水曜日も仕事先に無理を言って休ませてもらい
堀内の待つTanTanシークレット・ベースの店舗へと向かう。



場所が場所だけに終わるのが深夜になるのは避けたかった。

自分でもヘタレだなとは思うけれど、旦那持ちの子持ちなのよ一応、私。

やっぱりね、そこは危ない橋は渡りたくないのでどうしても
慎重になってしまうのだ。

私は念のため、2日前から堀内くんでと予約を入れておいた。

店舗に着くとすぐに堀内くんが応対してくれた。

「加納さま、こちらへどうぞ」
部屋に入ると私は服を脱ぎ、服の下に家を出る時から身に着けていた
スポーツブラとスパッツ姿になった。

「今日も下着付けたままでお願いします。後は前回と同じ施術で……」

私は今回も1時間コースでお願いしていた。


堀内くんと話しているうちに彼がここの店に入店した経緯なども
聞くことができた。

大学を卒業した後、普通に就職したらしいけれどブラックだったのと
周囲の人間関係に疲れて1年持たなかったのだとか。

何か温和そうで、周囲とは上手くいきそうな雰囲気の人なので意外に思えた。


インターネットで募集しているのを見て応募したらしい。

「お給料とか、やっぱりいいんですか?」

「指名数が多ければ多いほど……って感じですかね。
50~80万円くらいなら軽くいきますね」

人気セラピストでガッツリ1か月働くと500万円前後はいけますね。
僕はそこまで詰めて働いたことはありませんが。腕が相当疲労しますし」


「黄金の腕と指? というところですか?」

「まぁ、そうですね」

「お給料はいいけど、やっぱり疲れますよね?」

「いえ、そこは大丈夫ですから」

「でも、本音では……」

「はい、疲れます」


「「ふふっ」」
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