ビター・ハニー・ビター


「論点がズレてる!とにかく、あんたが独り立ちしたらあたしは専務に芸能関係者紹介して貰うから、あたしが将来、田園調布でセレブ三昧出来るかはアンタに掛かってんの、わかる?」

「セレブ」

小鳥遊の口角が微かに上がる。

いま、語尾に絶対"笑"か"w"付けたよね、バカにしたよね、そうだよね。

かちん、と脳みその即辺から音が聞こえた。


「真面目に聞いてもらっていい!?」

「真面目に聞ける要素がない」

反対側もからも同じ音色が聞こえれば、ついに「はぁああん!?」と威嚇が口から漏れると「じゃあ」といつの間に煙草を吸い終えたそいつは出ていこうとする。

「ちょ、とりあえず、次は週末行くから」

「……週末……」

「あと、行くたびに、抱く、必要は無い……から」

あの件をみなまで言うのはどうしたって恥ずかしくて、ごにょごにょとしりすぼみになって語尾は消えていく。すると、小鳥遊は「ふーん」と唇を動かすことなく呟き、開きっぱなしの自動扉を漸く潜った。



………結論から言えば、小鳥遊は童貞では無かった。
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