捨てたラブレター
女子が大勢の中で男子一人はかなり浮いている。みんなヒソヒソと何かを話していた。私は迷うことなく司の隣に座った。ヒソヒソと何かを言っているのは嫌いだから。
「……あっ!よ、よろしくね……。僕、男だし調理部で浮いてるよね……。料理、好きなんだけど……」
司はオドオドしながら小さい声で言った。私はその態度にイラッとしてしまい、「堂々としなよ!」と司の背中を叩く。バシッという音が家庭科室に響いた。
「料理やお菓子作りが好きでここに入ったんでしょ。好きなものは好きでいいじゃない。何を俯く必要があるのよ」
「う、うん……。そうだね」
その日から、司とは「友達」になった。司は最初の頃はオドオドして内気だったけど、慣れると饒舌だった。特に料理やお菓子に関する歴史や知識が半端なく、私も知らないことばかり聞かされた。
「和香、知ってる?肉じゃがはビーフシチューを作ろうとして失敗してできた料理なんだよ!」
「そうなの?肉じゃがとビーフシチューって同じ煮込み料理だけど、全く味とか別物じゃん」
「イギリスに留学した男性が日本に帰国した際、イギリスで食べたビーフシチューを作ってほしいと調理員に頼んだんだ。でもその人はビーフシチューという食べ物を全く知らなくて、試行錯誤を繰り返した結果、肉じゃがが誕生したんだ!」
「……あっ!よ、よろしくね……。僕、男だし調理部で浮いてるよね……。料理、好きなんだけど……」
司はオドオドしながら小さい声で言った。私はその態度にイラッとしてしまい、「堂々としなよ!」と司の背中を叩く。バシッという音が家庭科室に響いた。
「料理やお菓子作りが好きでここに入ったんでしょ。好きなものは好きでいいじゃない。何を俯く必要があるのよ」
「う、うん……。そうだね」
その日から、司とは「友達」になった。司は最初の頃はオドオドして内気だったけど、慣れると饒舌だった。特に料理やお菓子に関する歴史や知識が半端なく、私も知らないことばかり聞かされた。
「和香、知ってる?肉じゃがはビーフシチューを作ろうとして失敗してできた料理なんだよ!」
「そうなの?肉じゃがとビーフシチューって同じ煮込み料理だけど、全く味とか別物じゃん」
「イギリスに留学した男性が日本に帰国した際、イギリスで食べたビーフシチューを作ってほしいと調理員に頼んだんだ。でもその人はビーフシチューという食べ物を全く知らなくて、試行錯誤を繰り返した結果、肉じゃがが誕生したんだ!」