ダーリンと呼ばせて~嘘からはじめる三カ月の恋人~
「お願いします、言わないでください……」
何も言わないで。
「お願いします……何も聞かないでっ……」
「……」
取り繕うことなどできない。襲ってくる不安に耐えられなくなった私は分かりやすく感情を露わにしてしまった。よりによって柳瀬部長の前で、泣きそうになって懇願してしまう……馬鹿だ。
「……ちょっとだけ気になってね。そうじゃなかったら知らんふりもするしわざわざ突っ込まない。うまくいっているならなおさらだ。でもその感じだと……俺の嫌な予感が的中しそうだから。やっぱり突っ込んでよかったかな」
「……え」
「ふたりがどんな話をしてどういう関係なのか深く聞く気はない。仕事に私情を挟むとも思わないし、プライベートなことは自由だ。ただ――」
柳瀬部長はそこまで言って言葉を切る。落として散らばってしまったファイルを静かに集めてテーブルの上でトンッと整えてくれる。その揃えるファイル音がやたら響いた。
「安積はきっと君を好きにはならないよ」
「……」
「あいつは直接言葉を伝えるのが苦手だから」
「……」
告げられてくる柳瀬部長の言葉に固まるだけの私。
何も言わないで。
「お願いします……何も聞かないでっ……」
「……」
取り繕うことなどできない。襲ってくる不安に耐えられなくなった私は分かりやすく感情を露わにしてしまった。よりによって柳瀬部長の前で、泣きそうになって懇願してしまう……馬鹿だ。
「……ちょっとだけ気になってね。そうじゃなかったら知らんふりもするしわざわざ突っ込まない。うまくいっているならなおさらだ。でもその感じだと……俺の嫌な予感が的中しそうだから。やっぱり突っ込んでよかったかな」
「……え」
「ふたりがどんな話をしてどういう関係なのか深く聞く気はない。仕事に私情を挟むとも思わないし、プライベートなことは自由だ。ただ――」
柳瀬部長はそこまで言って言葉を切る。落として散らばってしまったファイルを静かに集めてテーブルの上でトンッと整えてくれる。その揃えるファイル音がやたら響いた。
「安積はきっと君を好きにはならないよ」
「……」
「あいつは直接言葉を伝えるのが苦手だから」
「……」
告げられてくる柳瀬部長の言葉に固まるだけの私。