【完結】悲劇の継母が幸せになるまで
(体調管理ができないなんてまだまだだな。今は頭がスッキリとしている。これもヴァネッサのおかげだな)
ギルベルトは紙に薬を少しずつ分けていく。
「……で、今回はどうして急に薬が必要になったのですか?」
「急に公務で隣国に行かなければならなくてな。だが、お前の薬でないとダメなんだ。王城勤めの医師や薬師たちのプライドを傷つけたくないんだ」
「…………はぁ」
ギルベルトはため息を吐いた。
お忍びでヨグリィ国王がシュリーズ公爵邸にやってきては薬を求めるのはいつものことだ。
彼は持病があり、その発作がでないようにギルベルトの薬を欲していた。
元はギルベルトも王都の王城で働いていたが、今ではこうしてシュリーズ公爵としてここにいる。
「レオが亡くなってから、もう七年になるのか。時が経つのはあまりにも早い」
「……そうですね」
レオとはギルベルトの兄である。
ヨグリィ国王とレオは同い年で気の合う親友だった。
本来、シュリーズ公爵を継ぐのは彼だった。
ギルベルトはシュリーズ公爵家の次男として生まれた。
優秀な兄のレオがいる以上、ギルベルトは令嬢と結婚して家を継ぐか、自ら爵位を賜るか、または医師や弁護士など職を得るか、だ。
レオと違い、口下手で人付き合いが苦手で愛想もないギルベルトは貴族というものがどうも苦手だった。
故に貴族社会で生きていく選択肢はない。
本を読むのも勉強するのも好きだったため、医師になるいう道を選んだ。
ギルベルトは紙に薬を少しずつ分けていく。
「……で、今回はどうして急に薬が必要になったのですか?」
「急に公務で隣国に行かなければならなくてな。だが、お前の薬でないとダメなんだ。王城勤めの医師や薬師たちのプライドを傷つけたくないんだ」
「…………はぁ」
ギルベルトはため息を吐いた。
お忍びでヨグリィ国王がシュリーズ公爵邸にやってきては薬を求めるのはいつものことだ。
彼は持病があり、その発作がでないようにギルベルトの薬を欲していた。
元はギルベルトも王都の王城で働いていたが、今ではこうしてシュリーズ公爵としてここにいる。
「レオが亡くなってから、もう七年になるのか。時が経つのはあまりにも早い」
「……そうですね」
レオとはギルベルトの兄である。
ヨグリィ国王とレオは同い年で気の合う親友だった。
本来、シュリーズ公爵を継ぐのは彼だった。
ギルベルトはシュリーズ公爵家の次男として生まれた。
優秀な兄のレオがいる以上、ギルベルトは令嬢と結婚して家を継ぐか、自ら爵位を賜るか、または医師や弁護士など職を得るか、だ。
レオと違い、口下手で人付き合いが苦手で愛想もないギルベルトは貴族というものがどうも苦手だった。
故に貴族社会で生きていく選択肢はない。
本を読むのも勉強するのも好きだったため、医師になるいう道を選んだ。