【完結】悲劇の継母が幸せになるまで
令嬢たちへの憎しみを募らせてティンナール伯爵家に帰るが、屋敷もひどいあり様だった。
調度品は破壊されており、そこら中の壁紙が剥がれていた。
ガラスの破片がそこら中に散らばって、その中心にいたのは母だった。
怒りに歯茎を剥き出しにしていた母は、エディットの姿を見ると泣きながらエディットの名前を呼んで、こちらに駆け寄ってくる。
「ああ、エディット! エディット……ッ」
「……お母様」
エディットを抱きしめた母はすぐに夫人会での出来事を話し始めた。
どうやら『元娼婦』ということを揶揄されて、ブティックでの件を馬鹿にされたようで、その時のことを思い出しているのか怒りで満ちていく。
エディットの皮膚に爪が食い込んで「お母様、痛いわ!」と叫んだことで、やっと手が離れる。
騒ぎを聞きつけて父は母に殴られたのかパンパンに頬を腫らしている。
その後、喧嘩に発展して離縁するかどうかを話し始めたではないか。
エディットは二人を諌めるように声を上げる。
「今はそんなことをしている場合じゃないわ! パーティーに出てわたくしがいい婚約を見つけて助けてもらいましょう」
「わたくしはエディットの嫁ぎ先にについていくわ。あなたは娼婦とその子どもと暮らせばいいわ。落ちぶれた伯爵家なんていらないわ」
「な、なんだと!?」
「前伯爵は素晴らしかったけど、あなたは本当にダメな男ね」
「元娼婦の分際で偉そうにっ!」
「──なんですって!?」
調度品は破壊されており、そこら中の壁紙が剥がれていた。
ガラスの破片がそこら中に散らばって、その中心にいたのは母だった。
怒りに歯茎を剥き出しにしていた母は、エディットの姿を見ると泣きながらエディットの名前を呼んで、こちらに駆け寄ってくる。
「ああ、エディット! エディット……ッ」
「……お母様」
エディットを抱きしめた母はすぐに夫人会での出来事を話し始めた。
どうやら『元娼婦』ということを揶揄されて、ブティックでの件を馬鹿にされたようで、その時のことを思い出しているのか怒りで満ちていく。
エディットの皮膚に爪が食い込んで「お母様、痛いわ!」と叫んだことで、やっと手が離れる。
騒ぎを聞きつけて父は母に殴られたのかパンパンに頬を腫らしている。
その後、喧嘩に発展して離縁するかどうかを話し始めたではないか。
エディットは二人を諌めるように声を上げる。
「今はそんなことをしている場合じゃないわ! パーティーに出てわたくしがいい婚約を見つけて助けてもらいましょう」
「わたくしはエディットの嫁ぎ先にについていくわ。あなたは娼婦とその子どもと暮らせばいいわ。落ちぶれた伯爵家なんていらないわ」
「な、なんだと!?」
「前伯爵は素晴らしかったけど、あなたは本当にダメな男ね」
「元娼婦の分際で偉そうにっ!」
「──なんですって!?」