愛おしい、君との週末配信✩.*˚【BL】
「これ、優心やらないかな?って思って。もしかしてもうやってるかな?」

 僕のためにわざわざ買ってくれたのか?
 袋の中を覗くと、レジンの材料が入っていた。

 詳しくはわからないけれど、液体を固めて作るもので、透明感のある綺麗なアクセサリーが作れるという知識はある。

「レジンか! やったことないけれど、機会があればやってみたいなって思ってた」
「本当に? 良かった! やり方は勉強してあるから、今日やらない? 俺が優心に教える」
「うん、ありがとう。よろしく」

 準備してくれたのは、UVレジンというらしい。型に液を少なめに入れてキラキラなども加えてUVライトで固める。そして再び液を足して固めて作るんだと、撮影前に軽く説明してくれた。

 思ったよりも難しくはなさそうだ。

 早速準備に取り掛かる。星の型やレジン液に混ぜる色、中に閉じ込める細かなラメやホログラムのパーツも沢山準備してくれている。ちらっと永瀬を眺めながらどの色とパーツを使おうか、わくわくしながら悩む。全て選んで並べると永瀬はカメラを手に持ち、テーブルの上の材料を丁寧に映した。

 そしていつものようにカメラは固定され「じゃあ撮るね」と永瀬が言う。僕が頷くと、録画ボタンが押された。

「今日はレジンに初挑戦してみたいと思います。星の型を使い、お互いのイメージカラーをイメージして作ります。そして完成したらお互いにプレゼントを。つまり俺は優心のために、優心は俺に作ります」
「お互いのイメージカラー作るって、さっき言ってた?」
「いや、今思いついた」
「イメージカラーか……」

 本当はこういう場面の時は、何かお互いの特徴などを話しながら考えた方が視聴者たちは楽しめるのかな?って思うのだけど、僕たちの場合は無言でお互いを見つめて、放送事故のようになる。だけど永瀬は編集も上手いからきっと何とかしてくれるはず。

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