悪役令嬢と誤解され王子から婚約破棄を言い渡されましたが私にどうしろというのでしょう?
「ジェリーナ様みたいな人が、私のような女を『あざとい』って思うんでしょうね。
でも、好きな人には喜んでほしいと思いません?
少しでも癒してあげたいって思いませんか?
いつも笑顔でいたいって思いませんか?
自分だって、好きな人の笑顔を見たいと思いませんか?
そのための努力なのに、『媚びてる』とか『あざとい』とか言ってる人って何なんでしょうね」

「わ…私、一言もあざといなんて言っていませんわ」

「でも、心で思ってましたよね?」

ギク。

「思ってもいませんわ。
それよりも、やっぱりあなた自らアルに近づいていたってこと、白状されましたね?
そうやって、アルに近づいたんですね?」

図星を気付かれないように、論点を戻さなければ。

「違います」

「今、あなたが自ら『好きな人の笑顔を見たい』っておっしゃったではないですか」

しらばっくれるつもり?
そうはいかないわ。

「好きな人は、アルノート様じゃないです…」

言葉を濁すリリア。

「あら、他にいらっしゃるの?
さっきの発言、随分と熱がこもっていらっしゃったけど。
アルじゃないなら、誰なんですの?」

「そ、そんな男がいるのか?リリア…」

アルはさっきからずっと絶望してる。
もう!しっかりしてよ!!!
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