Roadside moon

牧羊

















翌朝。





「…ん、……」





沈み込む体の感覚がジワりと蘇る。





カーテンの隙間から差し込む光の一筋に目が眩み
縮こまった全身を伸ばそうと立ち上がった





そのとき。





腰辺りの違和感に気がつく。





「…んん……」





恐る恐る首を回して





「…え、」









短く声を上げた。





寝起きの靄がかった頭が
一瞬で目を覚ますのがわかった。





「っ、ちょなに!」





誰これ!





「…あと…五分……」





「…え?え?なに、」





(あと五分?)





「いや、ま、起きて!」





「…あと二分…」





「ち、ちが、違くて!貴方誰よ!」





双方とも裸で無かったことだけが唯一の救いか。





藍色のスウェットに身を包んだ、名前も知らない男から咄嗟に距離をとる。





「な、なんで一緒に寝てるの…」





「…ちゃんと……起きるって……」





(…ほんとに、)





なかなか起きようとしない男に痺れを切らし、枕を投げつける。





私は叫んだ。





「起きてよヘンタイ!」









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