ギャップドル!! - だって「素直」になりたくない -
帰って来た(注 : ここは彼の家じゃない)姐さんが無理矢理私からオレンジを引きはがしてポイっと床に捨て、私をぎゅうぎゅう抱きしめる。

「怖かったわね。本当に怖かったわね。えらかったわよ、ちいちゃん」
「おまえだって男だろ!!」
「おまえみたいな下心ないわよ!!」
「な!!」
姐さんにバッサリ切られて絶句するオレンジを、青ちゃんが容赦なくぎゅむっと踏んで行く。

「ちいちゃんちいちゃんちいちゃーん!! 怖かったよね? ねぇ、怖かったよね? 大丈夫だよ!!
ちいちゃんを困らせるやつみーんな俺が闇に葬ってあげる!!」
「おまえがいちばん怖いわよ」

踏まれたオレンジは居間の床に倒れ伏していた。ざまぁ。

「あきれた話だわ。タレントよりスタッフが先に逃げただなんて」
「しかもタレントのセキュリティ強化するのって事務所が出すんじゃなくて俺らが出すんかい」
「ちいちゃんのためならいくらでも出すけどねー」とニコニコしながら青ちゃんが言う。なぁ、オレンジジイ、生きてるか?

「ごめんね。3人とも。いつか返すよ。ローン組んで」
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