エリート外科医の蕩ける治療
14.だって心配になっちゃった side杏子
一真さんとお付き合いを始めてから、一真さんはお弁当を買いに来てくれることが多くなった。毎日ではないけれど、たまにお昼に会えることが特別感があって嬉しい。夜は夜で、お互い仕事が早く上がれた日なんかは、一真さんのお家で一緒にご飯を食べたりする。
「ああ……幸せ」
「何か美味いものでも食べたのか?」
「はっ、一真さん!」
「唐揚げ弁当で」
「唐揚げばっかりはよくないですよ?」
「じゃあ杏子が選んで」
「……唐揚げで」
「よくないんじゃなかったのか?」
「だって一真さん唐揚げ好きだから、やっぱり好きなもの食べたほうがいいと思って」
「まあ、杏子が作るものは全部美味いから、唐揚げじゃなくてもいいんだけどな。でも好きなんだ、唐揚げ。午後からもやる気出る」
そんなことを言われたら嬉しくてたまらなくなる。恋人特典で一個オマケしておこう。丁寧に袋に入れて、一真さんに手渡す。一真さんはふっと微笑んで「ありがとう」と受け取った。
その笑顔を見られただけで、胸がキュンキュンする。私ったらどれだけ一真さんのことが好きなんだろう。こんな風に人を好きになって、お付き合いするなんて、以前の私では考えられなかった。
「一真さん、今日夜は?」
「何もなければいつも通り」
「私も今日はこっちの仕事だけなの」
「じゃあ終わったら連絡するよ」
「うん、午後からも頑張って」
店の出入口まで見送って小さく手を振ると、一真さんはまたニコッと微笑んでくれる。穏やかで優しい空気が流れているのがわかって、心がぽっとあたたかくなった。
「幸せだなぁ」
幸せすぎてつい声に出てしまう。でも、悪い言葉を言っているより断然いいよね。言葉は言霊っていうし、いい言葉はどんどん言っていこう。そうしたらきっと運気もアップ。どっかの風水師もそうやって言っていた気がするもの。
「ああ……幸せ」
「何か美味いものでも食べたのか?」
「はっ、一真さん!」
「唐揚げ弁当で」
「唐揚げばっかりはよくないですよ?」
「じゃあ杏子が選んで」
「……唐揚げで」
「よくないんじゃなかったのか?」
「だって一真さん唐揚げ好きだから、やっぱり好きなもの食べたほうがいいと思って」
「まあ、杏子が作るものは全部美味いから、唐揚げじゃなくてもいいんだけどな。でも好きなんだ、唐揚げ。午後からもやる気出る」
そんなことを言われたら嬉しくてたまらなくなる。恋人特典で一個オマケしておこう。丁寧に袋に入れて、一真さんに手渡す。一真さんはふっと微笑んで「ありがとう」と受け取った。
その笑顔を見られただけで、胸がキュンキュンする。私ったらどれだけ一真さんのことが好きなんだろう。こんな風に人を好きになって、お付き合いするなんて、以前の私では考えられなかった。
「一真さん、今日夜は?」
「何もなければいつも通り」
「私も今日はこっちの仕事だけなの」
「じゃあ終わったら連絡するよ」
「うん、午後からも頑張って」
店の出入口まで見送って小さく手を振ると、一真さんはまたニコッと微笑んでくれる。穏やかで優しい空気が流れているのがわかって、心がぽっとあたたかくなった。
「幸せだなぁ」
幸せすぎてつい声に出てしまう。でも、悪い言葉を言っているより断然いいよね。言葉は言霊っていうし、いい言葉はどんどん言っていこう。そうしたらきっと運気もアップ。どっかの風水師もそうやって言っていた気がするもの。