偽装婚約しませんか!?
「……菓子ぐらいで大げさな」
「大げさなどではありません! いいですか。貧乏人にとって、美しいお菓子は夢と浪漫が詰まった宝石に等しい品なのですよ。叶わぬ夢だからこそ、憧れは増すのです。甘味に飢えたわたくしをどうかお救いください。王都のお菓子、それ以上に望むものなどありません」
砂糖は高級品。それを贅沢に使う王都のお菓子は贅沢品だ。
右手を握りしめ熱弁をふるうと、ローレンスは呆れたような視線を向ける。
「えらい熱量だな。それほどの価値があるとは俺には思えないが」
「何をおっしゃいます。王都のお菓子はひとつ取っても、地方のお菓子の何倍もするお値段だとか。わたくしには到底手が届きません。ですから、お茶会などで毎回お菓子を食べる機会があるのでしたら! わたくしは喜んで馳せ参じます!」
「…………。わかった。では、君をお茶会に招待するときは有名スイーツを用意しよう。それでいいか?」
なんて素敵なご褒美だろう。この人は神様か。違った、王子様だった。
ヴィオラは抱きつきたい衝動を抑え、顔を最大限近づけて嬉しさを表現する。
「大げさなどではありません! いいですか。貧乏人にとって、美しいお菓子は夢と浪漫が詰まった宝石に等しい品なのですよ。叶わぬ夢だからこそ、憧れは増すのです。甘味に飢えたわたくしをどうかお救いください。王都のお菓子、それ以上に望むものなどありません」
砂糖は高級品。それを贅沢に使う王都のお菓子は贅沢品だ。
右手を握りしめ熱弁をふるうと、ローレンスは呆れたような視線を向ける。
「えらい熱量だな。それほどの価値があるとは俺には思えないが」
「何をおっしゃいます。王都のお菓子はひとつ取っても、地方のお菓子の何倍もするお値段だとか。わたくしには到底手が届きません。ですから、お茶会などで毎回お菓子を食べる機会があるのでしたら! わたくしは喜んで馳せ参じます!」
「…………。わかった。では、君をお茶会に招待するときは有名スイーツを用意しよう。それでいいか?」
なんて素敵なご褒美だろう。この人は神様か。違った、王子様だった。
ヴィオラは抱きつきたい衝動を抑え、顔を最大限近づけて嬉しさを表現する。