『可愛い君へ』
「今日も楽しかったな・・・」
家に帰り、花苗は鏡で自分の顔を見た。
なんだか前より艶っぽいような気がする。
朝霞部長ともっと話がしたい。
もっと色んなところへ行ってみたい。
・・・朝霞部長は私のこと、どう思っているんだろう?
誘ってくれるのだから嫌われてはいないはずだ。
でも・・・私が誘いやすいからなだけかもしれない。
好きとか恋とかそういう感情ではないのかもしれない。
ただ人間として気が合う・・・それだけなのかも。
それに舞い上がっててすっかり忘れていたけど、朝霞部長は響子先輩と噂がある。
よく話してるし、一緒に飲みにも行っているみたいだし・・・
響子先輩がライバルなら私に勝ち目はない。
はあ・・・
どうしたらいいんだろう、この気持ち。
胸が痛い・・・