かりそめの恋人なのに、溺愛が止まりません

五年付き合った恋人に言って欲しかった言葉を言ってくれたのは光高だった。

でも、光高とはかりそめの関係なんだと、つぐみは自分に言い聞かせた。

「つぐみ、悪かった、嫌な思いをさせてしまったな」

「いいえ、大丈夫です、光高さんが守ってくれたから嬉しかったです」

つぐみの口からすらすらと光高の名前と感謝の言葉が出てきたことに、光高はビックリしていた。

光高はつぐみの腕を引き寄せ抱き締めた。

そして、唇にキスを落とした。

つぐみは光高のキスを受け入れた。

光高のキスは激しさを増していった。

（えっ、ちょっと待って、どうしよう、ドキドキが止まらない）

光高はやっと唇を離した。

「ごめん、つぐみが可愛くて止められなかった」

「大丈夫です」

「シャワーを浴びてくる」
光高はシャワールームに消えた。

（ああ、何が起きたの？可愛くて止められなかったって言ったよね、どう言う事）