シクシクとワクワクの星
―― 「シクシク。」
深い闇の中、静かな声が響いた。



「……?」



シクシクは、ふっと顔を上げる。
そこはどこまでも暗く、何も見えない世界。
けれど、不思議と恐ろしさは感じなかった。

ただ―― 温かい声が、静かに響いていた。



―― 「お前は、本当にワクワクを捨てるのか?」



「……!」



シクシクの心が、一瞬だけ揺らぐ。



(この声……誰?)



辺りを見回すが、何もない。
それでも、声だけははっきりと聞こえていた。



「……ワクワクなんて、意味ないのかもしれない。」



シクシクは、うつむいた。



「さっきまでは、信じてた。でも……」
「ノワノワの言葉が、まるで鎖みたいにぼくを縛りつけてる……。」
「ぼくが今考えてること、本当にぼくの気持ちなのかな……?」



ポツリとこぼれた言葉が、静かに闇へと吸い込まれていく。

―― 「それは、本当にお前の心が望んでいることか?」
「……え?」



―― 「お前は、もうワクワクを求めていないのか?」
―― 「それとも……ノワノワの言葉に、縛られているだけか?」



「……ぼくは……。」



わからない。
もう、なにが正しいのか。
なにを信じればいいのか。



―― 「思い出せ、シクシク。」
―― 「お前は、ワクワクしたとき、何を感じた?」



その言葉に、シクシクはゆっくりと目を閉じる。



✨ あのとき、心の奥がじんわりと光に包まれた……。
✨ ワクワクが広がった瞬間、世界が少しだけ輝いて見えた……。



(……たしかに、あのとき、ぼくは――。)



「……。」



✨ シクシクの手のひらの中、消えかけていたワクワクの種が、かすかに、小さく光を灯した。



「……ぼくは……」
ワクワクを……



「……。」
「……でも、どうしたらいいの?」
「もう、どうすればワクワクを取り戻せるのか、わからないよ……。」



―― 「今、お前は‘選ばされている’のか? それとも、自分で選んでいるのか?」



「……え?」



―― 「ワクワクは、誰かが決めるものじゃない。お前自身が選ぶものだ。」



シクシクの胸の奥が、じんわりと熱を帯びた。

選ぶ……?



「……ぼくが……?」



そのとき――



✨ パチッ――。



シクシクの手のひらのワクワクの種が、ほんの少しだけ、ふわっと光を取り戻した。



「……!!」

―― 「もう一度、聞こう。」
―― 「お前は、本当にワクワクを捨てるのか?」
シクシクは、息を呑む。
心の奥に、小さな炎が灯るのを感じた。



「……あなたは……誰?」



―― 「私は、お前の進む道を見届ける者…… カイチョウと呼ぶがいい。」



シクシクの目が、かすかに見開かれる。



「……カイチョウ……?」



静かな沈黙が流れる。

そして――



―― 「お前の選ぶ未来を、私は見届けよう。」



✨ シクシクの胸の奥が、ドクン、と鳴った。

🌟 続く…!
✨ 次回、第14話「決意の瞬間…シクシクの覚醒!?」
✨ シクシクは、ワクワクを取り戻せるのか!?
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