重いけどいいの?お嬢サマ
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一度部屋に行くことを佐藤に告げて、私は自室へ行ったのだけど……奏矢と矢絃も部屋に荷物を置きに行ったはずが、すぐにやって来た。
ベッドへとバッグから持ってきたものを出していれば、二人はムスッとした顔でベッドへと腰を下ろす。
「……何?おもむろにそんな不機嫌です、って顔。佐藤にも言われてたじゃな──」
「普段、俺らにあんなことしねぇくせに」
「そーだそーだ」
「あんなこと?」
『オジョー、佐藤さんに抱きつきに行った』
二人で声を揃えて言うものだから、息の合い方にある意味感心する。
「あのねぇ……一年中毎日のように朝から晩まで顔を合わせてるのに、久しぶり!みたいな会話することないでしょうが」
「そうだけど、オレにもオジョーからの熱い抱擁プリーズ」
「俺も」
手を広げながら立ち上がる、かなやい。
「二人してなに……」
しかも熱い抱擁ってなんだ。私はそんなつもりで佐藤のもとへ行ったわけじゃないんだけど。
「お嬢」
「オジョー」
……ついこの前、甘やかしすぎるのはよくないと思ったばかりなのに。
だけどこの二人の不機嫌は解決しないとずっと続くことを知ってるしなぁ……。
「もう、分かったから……」