重いけどいいの?お嬢サマ



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『……お嬢、引きこもりやめて出てこいよ』

『ご飯食べないと……と言うよりオジョーの顔見れてないから、オレのHP瀕死状態なんだけど』


ドアの外からかなやいの声がするも、私はただ答えるだけ。


「あんだけ大勢の人の目がある中であんなこと言ったのよ、学園にどういう顔して行けばいいのかわかんない……」


あの後、奏矢と矢絃が来て私を連れ出してくれて……佐藤をまじえ何があったのか紙と一緒に話をするも、帰ってきてすぐ部屋へ引きこもった。

ドレスのまま、ベッドへと縮こまるように。


あんだけ言い返したくせに、後のことを気にしたら最悪じゃない。


皆にはこそこそと何かを言われ、

先生のとびきりすごいお説教が待ってるんでしょ?目に見えてるもの。


『……お嬢様、ドレスがシワになってしまいますよ。失礼致します』


マスターキーを持つ佐藤が部屋の鍵を開けて、奏矢と矢絃も佐藤に続き入ってきた。


「お嬢様」

「……佐藤」


穏やかに微笑まれると、出て行って。なんて言えなくなる。
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