ホスト科のお世話係になりました
それからしばらくすると侑介が部室へ戻ってきていた。
心なしか足元がふらついているように見えて、すぐに駆け寄って肩を貸した。
「熱が上がってきてる!」
支えた体から伝わってくる熱さに慌てていると、尋が冷たい麦茶を侑介のために入れて持ってきてくれた。
「ありがとう」
ソファに座って麦茶を一気にコップ半分ほど飲み干して、そのまま横になってしまった。
「大丈夫? 迎えを呼んだほうがいいよね?」
「それは後で、自分でやるからいい」
スマホを取り出そうとした私を静止して侑介が言った。
侑介の視線は背中を向けている汰斗に向かっている。
「マリアちゃんはちゃんと理解してくれたよ、汰斗」
「……そうか」