社長の推しは、地味メガネのわたしでした。
『花音』は有名なVチューバーアイドルでも、中身は臆病な、ただの女の子。しかも極度の人見知り。『花音』と言う仮面を脱ぎ捨て、素の自分を晒し、デビューなど出来る訳ない。
ファンが熱狂しているのは、Vチューバーである『花音』であって、中身の自分に興味を抱く者などいない。
あの時、叔父から告げられた歌手デビューの話を蹴ったことを後悔している訳ではない。ただ、妹を巻き込むべきではなかった。私の代わりをさせるべきではなかったのだ。
いいや、それはただの言い訳に過ぎない。もし仮に、私が『鏡レンナ』としてデビューしたとしても、今の妹と同じように成功できるわけない。結局のところ、華々しい世界で輝く妹に嫉妬しているだけなのだ。
あの輝く舞台に立っていたのは、本当は私だったのに……。
そんなドス黒い感情が心を埋めつくし、自分が育て上げた『花音』という存在ですら、否定しようとしている。
『花音』という仮面をかぶっていなければ、何も出来ないと言うのに。
「もう限界だな……」
そんな呟きが、静まり返った部屋へと響き、消えていった。
ファンが熱狂しているのは、Vチューバーである『花音』であって、中身の自分に興味を抱く者などいない。
あの時、叔父から告げられた歌手デビューの話を蹴ったことを後悔している訳ではない。ただ、妹を巻き込むべきではなかった。私の代わりをさせるべきではなかったのだ。
いいや、それはただの言い訳に過ぎない。もし仮に、私が『鏡レンナ』としてデビューしたとしても、今の妹と同じように成功できるわけない。結局のところ、華々しい世界で輝く妹に嫉妬しているだけなのだ。
あの輝く舞台に立っていたのは、本当は私だったのに……。
そんなドス黒い感情が心を埋めつくし、自分が育て上げた『花音』という存在ですら、否定しようとしている。
『花音』という仮面をかぶっていなければ、何も出来ないと言うのに。
「もう限界だな……」
そんな呟きが、静まり返った部屋へと響き、消えていった。