Dearest 2nd 〜Moon〜
────……数時間後。
「……あー……つっかれた〜……」
パキパキと肩を鳴らし、一年で最後のバイトの日を締めくくった帰り道。
大晦日と言う事もあり、いつも深夜近くまで開けている店も、さすがに今日は早くに閉めたんだけど。
「ふぅ……」
その分ギュッと仕事量が凝縮され、濃い仕事内容だったし何よりハードだった。
──────ピンポーン…。
吾郎と壱の部屋の6階に辿り着いた時には、空腹と疲労のWパンチ。
……腹減った。死にそう。疲れた。
“早く鍋食ってビール飲みたい”、しか考えてなかった俺は、吾郎と壱の部屋のインターホンを何の疑いもなく押した。
「はーいっ!」
すぐに室内から元気な返事と、パタパタと小走りに玄関口へ近付いてくる足音が聞こえる。
───────カチャッ!
「────純っ!!!!おっかえりーっ♪」
出迎えた壱は、俺とは真逆の元気100パーセント。
「お帰り、純。」
「さっきぶりー」
「おー♪ただいまー」
続いて吾郎とマリアが顔を出し、俺は靴を脱いでリビングに向かう。
「…ん…?」
リビングに入り、いつもとは違う煌びやかな室内に違和感を感じる前に────………
「───純っっ!!!!
お誕生日おめでとう~~~っっ!!!!!」
─────パンッ♪
部屋に響き渡るクラッカーの音。
そこには、びっくりしている俺をニコニコしながら見つめている仲間の姿。
……え……?
た、誕…生…日………?
まさかの仲間からのサプライズと、自分で自分の誕生日を忘れていたというW衝撃。
リビングは、《《%color:#00ffff|“Happy Birthday!!純★★”》》と書かれた色とりどりのカラフルな装飾達で鮮やかに彩られていた。
「───…びっ………くりしたぁ……。
───何なに?
今日はそういう集まりなん?」
「……そ。
どう?びっくりした?」
「……お~……ひっさしぶりにビビった!」
マリアのさっき言ってた意味はこれやったんや…。
……と、思っていたが
「───じゃあー♪
もっとビックリさせちゃおうかなっ♪」
「え???」
……これ以上に?
「───純!
こっち来てっっ♪」
壱は俺の腕を楽しそうに掴み、グイグイと奥の部屋へと押した。
「??」
「純、ここ開けてみてっ♪
オレ達からの誕生日プレゼントだよ♪」
「…………何?
何か開けるの怖いし。」
「……爆弾とかライオンだったりしてね。」
「……マリアがそんなん言うと何か真実味が増すから嫌やねんけど。
───なぁ吾郎、何なん?
そんな大きいもん?」
「……いや小っちゃいな。」
「??」
「いいから早く開けちゃいなって~♪」
「……わ、分かった」
何やろ……。
仲間達に促され、俺はドアノブに手を掛けた。