その息尽きるまで時間は無限
(あ、人間ってやっぱ惨めなんだな)

厨二病が言いそうなセリフだが、これは本当に本音。

学校の教室に着いて頭に浮かんだのがそれだった。

自分の席に向かうと、机の上に教科書が散乱していた。



私のもの。




見れば教科書はぐちゃぐちゃ。
破れていたり、折られていたり。

中を開けば、油性マジックでデカデカと
『死ね』『バカ』
などと書かれていた。


あぁ、またか。




周りからはクスクスと笑い声。

一部の人間からだった。


私はその笑い声を無視して教科書を片付けた。




今は学校の休み時間。

トイレから帰ればこの有様。

私は真っ暗な自分の目を渋く細め、席に座り、落書きを消した跡のあるお気に入りの本を開いた。
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