その息尽きるまで時間は無限
触角は千切れ、羽はぐしゃぐしゃになり、足もバラバラになり、体液が撒き散らされている。


儚い命だ。

人間より小さくて気持ち悪いからと言うだけで殺される。

人間同士だって同じだ。


気持ち悪かったら、何か“普通”と違ったら。

物理的でなくとも殺される。



俺だって、濡沢だって、七晴だって。


踏み潰せばすぐ死ぬのに。



上履きの裏を見たらゴキブリの体液と足がついていた。


きったね。

まだ月曜なのに。





なんとなく、こいつ俺と似てるかも、と思った。

足の本数すら違うのに。


まぁいいや。

チリトリとほうきで片付けよう。


少しざわめく教室に、チャイムが鳴った。
< 201 / 219 >

この作品をシェア

pagetop