その息尽きるまで時間は無限
「琴木さん、変な言い訳はやめさなさい。明らかに松下さんが濡沢さんを殴ろうとしていましたね?松下さん、後で職員室に来なさい。そして、今は大事な人が来てるの、無礼を働かないでちょうだい。」


早口でまくしたてた先生。



「……は…?」


佳凪が絶句している。

いつも通り先生がひれ伏すと思ったのだろう。

きっと最初で最後だが…
佳凪に同感。


楓は青ざめている。

あおいや真、他のクラスメイトも立ちすくんでいる。




あの佳凪だ。
琴木家だ。

親が教育委員会会長だというのに…


きっと全員そう思っている。



そして、チャイムが1日の始まりを示すと同時に、衣の復讐劇が、幕を開いた。
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