警視正は彼女の心を逮捕する
 ……なんだろう。
 鷹士さんといるのはすごい楽しいし、それに。
 息をするのが楽な気がする?

 併設されている大型スーパーに行った。

「おお!」

 色々な食材や調味料がずらーっと並んでいる!
 ここは娯楽の殿堂か、なにかかな?

 ワクワクしながら鷹士さんに質問する。

「鷹士さんはなにが好きですか。和食、洋食?」

「なんでも食べるけど。たまにカレーとか、パエリアとか食べたくなる。バターライスやサフランライスが好きかも」

「いいですね!」

 だったら、明日はカレーにしようかな。
 今日作れば味が馴染むし。

 色々な物を買い込む。

「俺の冷蔵庫は大きいのが自慢なんだ。なんでも買っちゃっていいよ」

 なんて魅惑的な響き。
 たしかに大きかった。

「んー。でも、痛むと勿体無いから、一週間分くらいですかね」

 彼もだけど、私も忙しい。
 ひとたび仕事になってしまえば、家に滞在する時間が減ってしまう。

「わかった」

 鷹士さんは、そのほかワインや炭酸水を買い込んだ。
 お会計が済むと、彼が「別のショップで買わなきゃいけないものを思い出した」と言いだした。

「疲れたろう、荷物番がてら座って待っていて」
「はい」

 
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