警視正は彼女の心を逮捕する
ため息な日々
「ふうー……」

 職場の修復室で。
 私は作業の手を止めた。

 鷹士さんのお宅に居候させてもらってから一ヶ月経つ。

 今でも悠真さんのことを思うと、胸が痛い。
 ……『思い出すと』、だ。
 一か月前より、辛さは明らかに軽くなっている。

「鷹士さんがケアしてくれているのが大きいよね」
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