【BL】白銀の恋




「皆のことよく……知らないので知りたいんです」

「そうは言っても僕もそんなに知ってる訳じゃないからね。東郷さんに聞いた方が…」

「それは……」




東郷さんはこちら側の人だから除外している

だから東郷さんから話聞いても意味がない

東郷さんが知らないことを知らなきゃラーク社の人達を見つけることは出来ない






「松前くんと何かあったの?」

「……詩樹さんのこと信用してました。なのに俺はあの人の事何も知らなくて……力に無れなかった」




悩んで……苦しんで………憎んで…



そんなの微塵も感じないほど詩樹さんはいつも笑顔だった

たまに見せる冷たい笑顔の意味を俺は気付けなかった






「めーくん、紅茶は飲める?」

「あ…いえ…」

「これなら大丈夫?」





秋穂さんは俺に気を遣って未開封のペットボトルの水を差し出してくれた




この優しさが……しんどい

こんな人までも疑って全員を探るなんて俺に出来るのだろうか











  
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