【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~
「なるほどねぇ。それにしてもアイツは……ほんっとうに馬鹿ね。千夏子ちゃんの気持ちも考えないで勝手に決めたりして。今度会ったらガツンと言ってやらないと」
祐樹くんは、多分お父さんのことを思い浮かべているんだろう、黒いオーラを放ちながら、凄んだ笑顔をしている。
祐樹くんは細身で綺麗な顔をしているけど、こう見えてすっごく強いらしいんだよね。
若い頃は結構ヤンチャしていたみたいだ。
「でも千夏子ちゃんは、今の生活、気に入ってるんでしょう?」
「それは……うん、そうだね。はじめは上手くやっていけるか不安だったけど、皆すごくよくしてくれるから。……まぁ、一部の男子たちには揶揄われてばっかりだけど」
「あら、それならいいじゃない。始まりがどうであれ、千夏子ちゃんが毎日楽しく過ごせているって聞けて、アタシも安心したわ。それに揶揄うっていうのは、その子たちが千夏子ちゃんに心を許しているからこそできるものだと思うわ」
「うーん、そういうものなのかなぁ」
「そういうものよ。男なんて皆、バカで単純なんだから」
「それじゃあ、祐樹くんも?」
「そうよ、アタシだってすっごく単純。今日は千夏子ちゃんに会えて嬉しかったから、ミスして食材を百個も多く発注して落ち込んでたことも、ぜ~んぶ忘れちゃったもの」
「ふふ、百個も多く発注しちゃったの?」