【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。
「私もビールはあんまり得意じゃないけど、シャンディガフなら飲めるんだ」
「確かに絵梨紗は、普段はあまりお酒飲むイメージないよな」
そういえば祥太くんと二人で飲みに行くということもあまりなかった気がする。
ご飯食べたりするけど、たまに飲むくらいでめったに一人では飲んだりしない。
「一人だと飲まないかも」
「確かに、家でも飲んでるとこあんまり見たことないな」
祥太くんは私のことをよく見ているな。 確かに祥太くんの前でもお酒飲む姿はたまにしかない。
「祥太くんといる時くらいかな? それ以外はあまり飲まないかもしれない」
いつの間にか祥太くんが注文していたみたいで、シャンディガフが二つ運ばれてきた。
「祥太くんもシャンディガフにしたの?」
「絵梨紗と同じのが飲みたくてさ」
「ありがとう」
祥太くんとグラスを交わすと、「絵梨紗、誕生日おめでとう」と祥太くんが言ってくれた。
「ありがとう、祥太くん。嬉しい」
シャンディガフを一口飲むと、ほんのり苦みがあるけどまろやかで美味しいなと思えた。
「シャンディガフもなかなか美味いんだな」
「うん、飲みやすいよね」
祥太くんはシャンディガフを飲んだことはなかったみたいで、シャンディガフをどうやら気に入ってくれたようだ。
「確かにこれは普通のビールより飲みやすいな。明日仕事って時とかに飲みたい気がするな」
「あ、それなんとなくわかるかも」
明日仕事が休みならビールだけど、明日仕事っていう日はシャンディガフな気がする。