【完結】七年越しの初恋は甘く熱く、ほろ苦く。
「絵梨紗、俺シャンディガフ気に入った」
「そう? なら良かった」
祥太くんは「絵梨紗と同じものを好きになれること、俺はすごく嬉しいよ」と言ってくれたから、なんだかキュンとしてしまった。
「ありがとう、祥太くん。 私も祥太くんと同じものが好きになれたら、嬉しいな」
祥太くんという存在そのものが、私にとっては素晴らしくて大きな存在になるけど、とにかく祥太くんがいないと私は生きていけない気がする。
日に日に愛おしく感じるこの気持ちが、ずっと大きくなっていて、一秒でも離れたくなくなる。
「俺はずっと、絵梨紗のことだけを見てるから、安心しろ」
「え?」
祥太くんが「俺はこうやって絵梨紗と過ごせる時間が、愛おしくてたまらないんだ」と見つめられるから、よりドキドキして恥ずかしくなる。
「私も、祥太くんといると楽しいし愛おしいよ」
祥太くんのことをずっと好きで良かったと、改めて実感している。
「祥太くん、私のわがまま……聞いてくれる?」
「わがまま? なんだ?」
私は祥太くんに向かって「あのさ、もう一回誕生日おめでとうって……言ってほしい」とお願いした。
すると祥太くんは「そんなお願い、わがままのうちに入らないよ、絵梨紗」と笑ってくれた。
「そうかな? わがままじゃない?」
「わがままじゃない。 そればかわいいお願い゙だ」
祥太くんは私の隣に座り直すと、もう一回私に「絵梨紗、28歳の誕生日おめでとう」と微笑んでくれた。
「……ありがとう、祥太くん」