失恋には、甘いものより橋立君。
私は思いっきり睨みつけると、俺様男は凶悪な笑みを浮かべた。

「へぇ、お前泣いたのか?目元が紅生姜みたいになってんぞ。お子ちゃまだなぁ?」

俺様男は蔑むように私のことを見ながらそんなことを言ってきた。
私はつい腹が立って、

「黙れよ、失恋男!」

と言ってしまった。

あぁ。 
こんなこと言ったら余計ウザくなるの分かってるのに。 

絶対なんか言われる…。
やってしまった。

「…。」

あれ?

急に俺様男は何も言わなくなった。それどころか下を向いている。

何?
もっとなんか言ってくると思ってたのに。
急に何? 
怖いんだけど。
< 23 / 31 >

この作品をシェア

pagetop