最悪な結婚のはずが、冷酷な旦那さまの愛妻欲が限界突破したようです
言うか黙っておくかでしばし悩み、その間にあのときの苦しさがよみがえり、つい口をついて出る。
「……前にも……あったので」
ぽつりとつぶやくと、貴治さんが息を詰めたのが伝わってきた。栓が抜けたように私は一方的に語りだす。
「祖母は……昨年、自宅で倒れたんです。私、その日は会社の飲み会で帰りが遅くて……」
珍しく参加した飲み会では、お酒はほとんど飲まなかったけれど信子をはじめ、同僚と話すのが楽しくておおいに盛り上がった。おかげで家に着く頃には午後十一時は過ぎていただろう。
「家は真っ暗で……私はのんきに、祖母はもう寝ているのかなって思いました」
でもリビングの電気を点けて目に飛び込んできた光景は、倒れている祖母の姿だった。呼びかけても返事はなく、震える手で救急車を呼んだ。
近くの救急病院に運ばれ、なんとか一命をとりとめたもののほぼ寝たきりの状態となり、回復の見込みはないと告げられた。
絶望で目の前が真っ暗になる。
いつ倒れたの? 電気が点いていなかったから暗くなる前? それでも私がいつも通り帰宅していれば――。
さまざまな可能性を考慮しては自分の行動を悔やむ。どうしてよりによって今日だったのか。
「連絡した叔父夫婦には責められました。でも、なにも言い返せなくて……」
「……前にも……あったので」
ぽつりとつぶやくと、貴治さんが息を詰めたのが伝わってきた。栓が抜けたように私は一方的に語りだす。
「祖母は……昨年、自宅で倒れたんです。私、その日は会社の飲み会で帰りが遅くて……」
珍しく参加した飲み会では、お酒はほとんど飲まなかったけれど信子をはじめ、同僚と話すのが楽しくておおいに盛り上がった。おかげで家に着く頃には午後十一時は過ぎていただろう。
「家は真っ暗で……私はのんきに、祖母はもう寝ているのかなって思いました」
でもリビングの電気を点けて目に飛び込んできた光景は、倒れている祖母の姿だった。呼びかけても返事はなく、震える手で救急車を呼んだ。
近くの救急病院に運ばれ、なんとか一命をとりとめたもののほぼ寝たきりの状態となり、回復の見込みはないと告げられた。
絶望で目の前が真っ暗になる。
いつ倒れたの? 電気が点いていなかったから暗くなる前? それでも私がいつも通り帰宅していれば――。
さまざまな可能性を考慮しては自分の行動を悔やむ。どうしてよりによって今日だったのか。
「連絡した叔父夫婦には責められました。でも、なにも言い返せなくて……」