幽霊学級
「まさか忘れられてるなんてことはないよね? それなら僕がひとこと言ってくるけど?」
「いいんだ郁哉。ボクは本当に気持ちを伝えただけで十分なんだから」
だけどそう言っている誠はどこか寂しそうな目をしていたのだった。
☆☆☆
一番うしろの席から観察していると、誠は授業中にもチラチラとユリちゃんの方へ視線を送っているのがわかった。
だけどユリちゃんはそれに気が付かずに真面目にノートをとっている。
見ているだけで誠のぎこちなさが伝わってきて、胸のあたりがモヤモヤした。
あんなに好きなのに、どうして返事を急かすつもりはないなんて言うんだろう。
本当は告白の返事を聞くのが怖いんじゃないだろうか?
もう何ヶ月も前に手紙を出しているみたいだし、それで未だに返事がないのはよくない結果だとわかっているからかもしれない。
僕はその後の授業をモヤモヤとした気持ちのまま受けることになったのだった。
☆☆☆
「いいんだ郁哉。ボクは本当に気持ちを伝えただけで十分なんだから」
だけどそう言っている誠はどこか寂しそうな目をしていたのだった。
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一番うしろの席から観察していると、誠は授業中にもチラチラとユリちゃんの方へ視線を送っているのがわかった。
だけどユリちゃんはそれに気が付かずに真面目にノートをとっている。
見ているだけで誠のぎこちなさが伝わってきて、胸のあたりがモヤモヤした。
あんなに好きなのに、どうして返事を急かすつもりはないなんて言うんだろう。
本当は告白の返事を聞くのが怖いんじゃないだろうか?
もう何ヶ月も前に手紙を出しているみたいだし、それで未だに返事がないのはよくない結果だとわかっているからかもしれない。
僕はその後の授業をモヤモヤとした気持ちのまま受けることになったのだった。
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