幽霊学級
大声で怒鳴りながら教室に入ってきたのは昼休憩中に体育館で遊んでいた淳だった。
5時間目が体育の授業だから一足先に体操着に着替えていた淳は汗をビッショリかいている。
「出たって、なにが?」
反応したのはユリだった。
ユリも今から更衣室へ向かおうと思っていたようで、右手には体操着の入った袋を持っている。
「ゆ、幽霊だよ、幽霊!!」
その言葉にクラス内がざわめいた。
みんなの視線が淳へ向かう。
「た、体育館で1人でバスケしてたら、別のコートでボールが跳ねる音が聞こえてきたんだ! それで振り向いてみたら……足のない男子生徒がバスケットボールを持ってたんだ!!」
はぁはぁ息を切らしながら説明する淳は小刻みに震えている。
相当怖い思いをしたのか汗だくなのに顔は真っ青だ。
「幽霊なんているわけねぇだろ」
功介が吐き捨てるように言うので、僕は慌てて「しー」と、人差し指を立てた。
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