白雪姫の王子様

第5話 また、通りかかってね

その日、私はベッドの上で空を描いていた。

ふと顔を上げると、
病室の扉が少しだけ開いているのことに気がついた。

誰かが、こっちを見ている。

扉の向こうには、制服の男の子。

こちらを見て、目が合った瞬間、
目をそらす。

でも、その不器用な仕草が少しだけ気になった。

そして私は、思わず声をかけてしまった。

「あの……何か用ですか?」

「い、いや、別に……通りかかっただけ。」

素っ気ない返事。

「絵、描いてたんだろ。」

「うん。空、描いてた」

そう言って、少し絵を見せた。

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