白雪姫は、もう目を覚さない
彼は私から目を逸らすと、
気まずそうにうつむきながら、
早足で廊下を歩いていってしまった。

一言言葉を交わしただけ。
それでも嬉しかった。

気まずそうに立ち去る彼の姿を見送ったあと、
私は病室に戻り、そっとあるノートを開いた。

「やりたいことリスト」―

書こうと思っていたけれど思いつかなかった。

違う......

何かを望むのが、怖かった。
夢を見るのは、残酷だと思っていたから。

でも今は、少しだけ違う気がした。

なぜだかわからないけど、
彼と出会って自分の心の中で何かが変わった気がした。

私はペンを手を取り、リストを書き始めた。
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