推しは恋のキューピッド
日曜日—-
朝一から電車に乗り、私は洋服を買いにショッピングモールへと向かった。


いざショッピングモールに着くと、洋服屋さんがありすぎてどれがいいのか全く分からなくなってしまう。


どうしたもんか…
悩んでいると、近くの店員さんが声をかけてきた。


「何かお探しですか??」


こういうのもあまり得意ではないので身構えてしまう。
いつもなら断ってお店を出るのだが、今日は逃げられない。お洒落な洋服をゲットするというミッションがあるからだ。

しかもそのミッションをクリアするには、店員さんは最強サポーター!

私は意を決して答えた。


「特にこれっていうのはないんですが、お洒落な洋服を探していて…」


緊張しすぎて声が裏返ったが、店員さんは気にする素振りも見せずに、優しく笑った。


「お洒落な洋服ですね!ちなみに普段は今着ていらっしゃるような系統が多いですか?」


店員さんの言葉で自分の格好を確認する。

ベージュのテーラードパンツにボーダーのTシャツとカラーの薄手カーディガン…

オフィスカジュアルでもいけるような洋服が楽だと思い、いつもと同じような服装だ。

私が頷くと、店員さんはさらに畳み掛ける。



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