脇役だって、恋すれば
 姉が楽しそうに話すのを聞いて、懐かしい記憶が蘇ってきた。

 そういえば、小学生の時によく一緒にやったっけ。あのゲームだけ異様にうまかったなと思ったけれど、私が喜んだからだったとは……理由が意外すぎる。

 姉はいつでも私を愛してくれていたんだな。これまでの言葉や態度からも伝わっていたけれど、改めて実感した今素直に受け止められるのは、心が卑屈にならなくなったからなのだろう。

 自分自身の劣等感が薄れ、優しさが胸に染み渡るのを感じながら、光を浴びる姉を見つめていた。

 トークの後、いよいよゲームの最新映像を解禁する。そのトレーラー映像に合わせて、照明やちょっとしたプロジェクションマッピングで華を添えた。決して映像を邪魔せず、あくまで引き立てるものとして。

 照明のチームと一緒に綿密に計画してきたおかげで、イメージ通りのとてもいい出来になったと思う。ステージ袖からだとまた見え方が違うけれど、きっとよかったはずだと自信がある。

 その後のデモンストレーションでも、姉と芸人さんが大きなリアクションをしながらプレイして、笑いが絶えない楽しい発表会となった。ステージの進行も不足はなかったのでひと安心だ。

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