このヒカリの下を、もう一度君と
⑦
少しずつ近づいてくる、
あの頃私が、涼太が過ごしていた街。
いつもの様に窓から視線を反らそうとした。
その瞬間、
視界の端に微かに映ったものに、
身体が、頭が、反応した。
食い入るように窓に顔を近づける。
胸が痛い。
ドクドクと早く強く音を立てる心臓。
だけど、いつもの痛みとは違う。
だって、
いたから。
私の住んでたあの家の前に、
ひとりの男の子が、
立っていたのが、
見えたから。
直感で分かった。
あの男の子は、
涼太だ。
もう、6年会っていない。
だけど私が涼太を見間違う訳がない。
アナウンスが流れドアが開く。
考えるより前に私の足が動く。
足早に改札を抜ける。
目の前に広がる昔見ていた風景。
懐かしさが込み上げる中、
うるさく高鳴る心臓を抑えながら家へと向かう。
涼太、
涼太、
涼太。
やっと会える。
ずっとずっと、待ってた。
涼太に会える時を。
そう、6年前、
私が涼太の手を払い除けたあの日から――。
あの頃私が、涼太が過ごしていた街。
いつもの様に窓から視線を反らそうとした。
その瞬間、
視界の端に微かに映ったものに、
身体が、頭が、反応した。
食い入るように窓に顔を近づける。
胸が痛い。
ドクドクと早く強く音を立てる心臓。
だけど、いつもの痛みとは違う。
だって、
いたから。
私の住んでたあの家の前に、
ひとりの男の子が、
立っていたのが、
見えたから。
直感で分かった。
あの男の子は、
涼太だ。
もう、6年会っていない。
だけど私が涼太を見間違う訳がない。
アナウンスが流れドアが開く。
考えるより前に私の足が動く。
足早に改札を抜ける。
目の前に広がる昔見ていた風景。
懐かしさが込み上げる中、
うるさく高鳴る心臓を抑えながら家へと向かう。
涼太、
涼太、
涼太。
やっと会える。
ずっとずっと、待ってた。
涼太に会える時を。
そう、6年前、
私が涼太の手を払い除けたあの日から――。