DEEP BLUE





………数日後。


うまく休みを合わせたあたし達の旅行は目前に迫ってきた。


指名が取れなくて成績が伸びなくても、
マキにイジメられても、あたしは頑張れた。



太郎と旅行に行けば、あたしの中で何かが変わる気がしたから。


うまくいえば"生まれ変われる"。


……そんな気がした。







「…♪」




旅行前日に、あたしは鼻歌を歌いながら旅行の準備を始めた。


お気に入りの赤いトランクに、次々と荷物を入れていく。




「………パスポートはさすがにいらないよね……」




ふふっと笑ってトランクを開いた。



行き先は秘密だと言われたから、車か電車か飛行機。


………どれかな?
どこに行くのかな?




「……うーん」



性格なのかちゃんと綺麗に入れたくて、あーでもないこーでもないと一人言を言いながら入れていった。


メイク道具やヘアアイロンをまとめていた時に、ふいに太郎にすっぴんを見せるのがちょっと恥ずかしくなった。



「……ま、いっか」


 
だってマキ達に殴られて腫れ上がっている顔を見せた事があるし。


あれよりもはるかにすっぴんの方が綺麗だと思う。

 

………でも何となくだけど、自分に対しては自信がなくて。

あたしはこの旅行が決まってからは、休みの暇を縫ってエステサロンに通った。


これでどうなるって訳じゃないけど、太郎には綺麗な自分を見て欲しかった。




「よしっ……と」




そんな事を思い返してるうちに荷造りが出来て、あたしは思った以上に自分がこの旅行を楽しみにしているんだと思った。



……太郎はどうかな?




今頃あたしと同じように楽しみにしてくれてるかな?



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