DEEP BLUE
DEEP BLUE







────…

─────…ザァァン……

─────…ザァァン…






海の波音がすぐ側で聞こえる中、あたしはその波音を車内でボンヤリしたまま聞いていた。




沢山の……抱えきれない程の花を持って。






「ここかな……」




隣で旦那さまが運転しながらそう言ったのを聞いて、車はゆっくりと止まった。




「着いたよ」



ぼーっとしたまま花を持っているあたしに優しく声を掛け、助手席のドアを開けてくれる。






─────…ザァァン…





懐かしい、海の音。




そこは



太郎が数年前、あたしが落ち込んでいた時に連れてきてくれた海だった。






「……行っといで。
俺ここで待ってるから。」





くしゃっとあたしの頭を優しく撫でる旦那さんに無言で頷き、歩み出すも……





─────カタカタ…





花を持つ手が震えて、もうその視界が海なのか涙なのか分からなかった。





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