それは禁断という愛
家に帰りましょ。

そう言われているみたいで、私の足は自然にマンションに向いた。

「部屋、何階ですか?」

「私は5階。」

「俺は、3階です。」

まさかそこは一緒じゃないのかと、安心するもがっかりした。

マンションの入り口に着いて、私達はエレベーターに乗った。


すると里中さんから、電話が架かってきた。

「はい。」

『ごめん。もう家に帰ったか、心配になって。』

私は晴太君がいるというのに、ニヤついてしまった。

「大丈夫です。もう着きましたから。」

『そっか。ならいいんだ。おやすみなさい。』

「おやすみなさい。」

電話を切ると、晴太君が何気なく聞いていた。

「彼氏さんですか?」

「ん?うん。」

「もしかして、最近付き合い始めました?」
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