平安物語【完】
私が座ってその瞬間、
「んん…?」
「え…?」
もぞっと動いて、東宮様が起き上がりました。
目が半開きで、ぽけーっとしていらっしゃいます。
―か、かわいい…
実は私、起きているか寝ているかしている東宮様しか見たことがなかったのです。
東宮様が寝てしまわれれば、私は起こさないようこっそりと出て参りますし…
「東宮様…寝ていらっしゃったのですか?」
私がそう申しますと、東宮様がガバッと抱きついて来られました