平安物語【完】
「今日、昼のうちに麗景殿を訪ねてみようと思います。」
「え…」
普通は入内の後、御寝所に呼ばれて参上するのが対面の時なのに―…
まさか…
「おっと勘違いしてはいけませんよ。
何も宮に会うのが待ちきれないという理由ではありません。
ただ…まずは昼間に、叔父と姪として会っておきたいのです。
なんせあちらは余りに幼い…」
それを聞いた私は微笑んで、
「それはようございます。
宮様も不安でいらっしゃいましょうし…」
と素直に申し上げました。