平安物語【完】



女房達は、宴会の手伝いや見物、はたまた寝てしまったりと、私の部屋には私と弁以外にいなくなっていました。


その時、簾の向こうから
「もし。」
と、男の声が聞こえてきました。

私がびっくりして固まっていると、弁はぱっと頬を紅潮させて簾ににじり寄って行きます。


「頭中将様ですね?」

と弁が言うと、

「いかにも。

女御様に、ご用があって参りました。」

と答えました。



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