平安物語【完】



私は、下を向いて小さく欠伸をしました。

するといきなり、寄って来た弁に抱き締められたのです。


「…!?」

香は確かに弁なのに、その体つきの逞しさは明らかに弁のものではありません。

それどころか女ですらありません。


「やっと…お側近く参上できました…。」


その声は、右大将殿のものなのでした。



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