平安物語【完】
「なっ…」
必死に押しますが、全くかないません。
身をよじって逃げようとしても、ますます力が入るばかりです。
それでも諦めるなんて出来なくて、はらはらと涙を流しながらぐいぐい押し続けました。
「…っ。
そんなに嫌がらないでください…。
私は、ただこのお慕いする気持ちを申し上げたくて…」
「それならばまず放してください!
こんな状態では、何を仰っても聞く気にはなりませんわ!」
はしたないなど考えられず、とにかく必死で言いました。