嫌いなものは病院なの
玲菜side


今日放課後に歯医者さんなんだ(◞‸◟) って話したらまさかのあやかちゃんも一緒だった!
一緒に歯医者さんに行くと悠くんが待ってて褒められたけど恥ずかしい。
だってあやかちゃんは当たり前のように一人で行ってるんだもん。。。
いや、もう高校生だもんね、、、。


あやかちゃんが先に呼ばれて悠くんと2人だけになった待合。
悠「大丈夫?怖いの我慢してんだろ?」

なんでわかるの?
「、、、っん。恥ずかしい、けど、こわい」

悠「大丈夫大丈夫。みんなそれぞれ怖いものはあるだろ?」

少しすると悠くんと同年代くらいの先生が出てきた。
歯「おう!悠馬久しぶり!玲菜ちゃん?はじめまして。森本勇人です!」

優しそうな人だけど人見知り全開。
悠「勇人!ごめんな、急にお願いして。かわいいかわいい妹だから優しくしてやって」
歯「もちろんだよ。溺愛ぶりは相変わらずだな(笑)」


「どうぞー」って診察室に案内されたけど、足が動かない。
歯「悠馬も一緒の方が良い?んじゃ、一緒にどうぞー!」

悠「玲菜、大丈夫だから。一緒に行くよ」
歯「じゃあ、ここにゴロンしてね。大丈夫?ガッチガチだけど、、、」

歯医者さんってあんまり来たことがないから心臓がバックバク。
エプロン付けられると歯医者さん感がでて少し怖い。


歯「じゃあ椅子動くねー。、、、、玲菜ちゃん?(笑)」
悠「玲菜、椅子にもたれて。ゴロンだよ(笑)」
「、、っわい、のぉ。無理かも、、、」


勝手に椅子が動いて、治療開始の合図みたいで怖かった。
歯「えっ、あ、怖かった?ごめんごめん。あーじゃあそのままでいいよ。一旦椅子戻すね」


歯「座ったままでいいからちょっと診せてもらってもいい?これしか使わないから」
学校の歯科検診みたいに座ったまま診てくれることになった。



悠馬side



動く椅子が怖かったみたいで動かない玲菜(笑)
こんなだったら定期健診とかでもうちょっと慣れさせてあげとけばよかった、、、。

結局ユニットに座ったままとりあえず診てくれるらしい。


歯「うん、上手だよー。、、、あ、ここかな?他は大丈夫そうだね!」


玲「お薬で治る?、、んだよね?」
人見知り全開で俺に向かって聞いてくる(笑)


「勇人先生に聞いてみな?」
って言ったら、それはイヤなのか口を閉ざして俯く玲菜。

歯「お薬で治せたらいいんだけどね、歯はちょっとの虫歯でも削ったりとか治療が必要なんだよね」
パッと顔を上げると悲しい目で俺を見て首を振る。


「嫌でも早めに治療した方が良いんじゃない?」
歯「うん、幸いそこまで進行はしてないから今日頑張れば1日で終わるよ!」


歯「無理に今日絶対に、とは言わないけど、早い方が良いのは確実だね。どうする?」
うーん、次いつタイミングが合わせられるか分かんないからなぁ。

「玲菜、今日頑張るなら一緒にいてあげられるけど、今度って言うなら一緒に来れるかどうかはわかんないんだ」
口を尖らせて考え込んでるけど、できたら今日頑張ってもらいたい。


「折角ここまで来て頑張ったんだし、今日頑張っちゃえば?痛いの続くもの嫌でしょ?」
玲「(コクン)」

歯「よし、じゃあごめんね今度はゴロンしてもらうことになるけど頑張れそう?」


玲菜ちゃんのタイミングでゴロンしてね。ってユニットを倒して準備しに行ってくれた。
玲「こわいよぉ(泣)」
「大丈夫!そんなに進行してないって言ってたしすぐ終わるよ」


歯「おまたせー!お!ゴロンできたんだね!えらいえらい!」
相手は高校生なのに対応が小学生モード(笑)

「目の上にタオル被せるんだけど、そっちの方が怖かったらやめとくけど、、、どうかな?」
玲「(フルフル)」

言葉で返事しなさい!って言いたいところだけど、、、頑張ってくれてるしな。
、、、って考えるのは甘すぎなのか?


これから使う器具を一つ一つ説明してくれながら玲菜のペースで進めてくれる勇人。
ありがたい。

歯を削るときは怖くて俺の手をギューッと握ってたけど、それ以外は思ったより大丈夫そう。


歯「はい、オッケー!玲菜ちゃんよく頑張ったね!えらかったよ!」
無事に終わったようで何より。

「玲菜、最後くらいはちゃんとお礼言いなさい」
玲「、、、っせん、せ、ありがとう、ございました」

歯「えへへ(〃´∪`〃)ゞ どういたしまして。定期健診とかもおいでね!」
これに関してはスルー(笑)
まぁよく頑張りました。
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