冷淡女上司を攻略せよ!~ヘタレ年下イケメン男子の恋愛奮戦記~
四方に目をやりながら走ったが、冬美さんの姿は無い。ビルを出ると、辺りの路地をしらみつぶしに探した。冬美さんが引き込まれた可能性があるからだ。
だが、どこにも冬美さんの姿は無く、少し考え、地下鉄の駅へ向かって走った。冬美さんが、電車で連れ去られた可能性があるからだ。
しかし、駅のどこを探しても、冬美さんを見つける事は出来なかった。俺は息切れと、絶望感で地面に膝をついた。涙が出そうだ。
俺はおもむろにスマホを取り出し、まずは冬美さんにライン通話を掛けたが、やはり繋がらず、次に社長にライン通話を掛けた。以前、冬美さんにラインのグループを作ってもらい、社長と”友だち登録”をしてあったのだ。
社長には間違いなく怒鳴られると思うが、俺が悪いのだから仕方がない。
だが、社長は応答しなかったので、代わりにメッセージを送った。冬美さんが、おそらくは田中と言う男に拉致された事。自分は何としてでも冬美さんを探し出す、という事を。
とは言え、俺には冬美さんを探し出す手掛かりは、一切ない。
いや、待てよ。もし俺が田中と言う男なら、冬美さんをどこへ連れて行くだろうか。俺は実家暮らしだから、家は有り得ない。しかし、確か冬美さんは、田中と言う男とアパートで暮らしたと言ってたと思う。
それだ! それしかない。
田中という男の住所を調べればいいんだ。
俺は通りに出て、空のタクシーを止めた。そして、冬美さんが前にいた大手出版社の名前を、運転手に告げた。
だが、どこにも冬美さんの姿は無く、少し考え、地下鉄の駅へ向かって走った。冬美さんが、電車で連れ去られた可能性があるからだ。
しかし、駅のどこを探しても、冬美さんを見つける事は出来なかった。俺は息切れと、絶望感で地面に膝をついた。涙が出そうだ。
俺はおもむろにスマホを取り出し、まずは冬美さんにライン通話を掛けたが、やはり繋がらず、次に社長にライン通話を掛けた。以前、冬美さんにラインのグループを作ってもらい、社長と”友だち登録”をしてあったのだ。
社長には間違いなく怒鳴られると思うが、俺が悪いのだから仕方がない。
だが、社長は応答しなかったので、代わりにメッセージを送った。冬美さんが、おそらくは田中と言う男に拉致された事。自分は何としてでも冬美さんを探し出す、という事を。
とは言え、俺には冬美さんを探し出す手掛かりは、一切ない。
いや、待てよ。もし俺が田中と言う男なら、冬美さんをどこへ連れて行くだろうか。俺は実家暮らしだから、家は有り得ない。しかし、確か冬美さんは、田中と言う男とアパートで暮らしたと言ってたと思う。
それだ! それしかない。
田中という男の住所を調べればいいんだ。
俺は通りに出て、空のタクシーを止めた。そして、冬美さんが前にいた大手出版社の名前を、運転手に告げた。