冷淡女上司を攻略せよ!~ヘタレ年下イケメン男子の恋愛奮戦記~
エントランスを出たら、目の前に大きな黒い車が停まっていた。ピカピカ光っていて、まるで新車みたいだ。

そして、紺のスーツを着た男性が二人いて、まーくんに向かって、

「この度はお買い上げ、ありがとうございます」

と言ってお辞儀をした。

つまり、この大きな新車みたいな車に水槽や熱帯魚なんかを積み、正装した二人の男性が車を運転し、部屋まで運んでくれるわけか。

私は、運送屋さんのトラックと、作業着を着た運送屋さんをイメージしてたけど、それとは大違いだ。

つまりVIP対応なわけで、ブラックピラニアって、かなりの”大物”なのね。”ブラックピラニア様”って呼ばなきゃいけないのかしら。


「ご苦労様です」

と、まーくんは言い、正装した男性から何かを受け取ると、

「では、失礼いたします」

と正装した男性は、私にもお辞儀をし、横に停まっていた普通の車に乗り込み、行ってしまった。

え? 行っちゃうの? 嘘でしょ?
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